下北半島 恐山

下北半島 恐山

夏はミステリーハンター行動の季節。

今年も東北縦断の旅をしてきました。

今回は、その中でも最大の目的地「恐山」を紹介しましょう。

この恐山は下北半島の最北端の地にあり、北海道がすぐ近くに迫っている「むつ市」にあります。

皆さんは恐山と聞くとどんな印象がありますか?

そう「いたこ」が有名ですよね。

「口寄せ」といって亡くなった親族などの霊を自分(いたこ)に憑依させてその口を借りて生前言い残せなかったことを語るといったもの。実に神秘的で不思議です。ただ疑念も残り、賛否両論あります。(ただ言えることは自分の目で確かめもせずに批判しない。そして興味のないものは批判したり、意見を投じないということです。皆さんお分かりですね。)

この時期、恐山にはほとんど「いたこ」はいません。大祭は7月に終わってしまっているのでひっそりしています。

でもそれがまたいい。人でごった返していると興ざめです。

ここ下北半島は夏は穏やかな場所で、横浜という場所に海水浴場もあって実にすごしやすい場所でした。

またホタテが有名でむつ市はホタテの町。ホタテ好きにはたまらない場所でもあります。

私たちはむつ市に1泊したのですが、夜は味噌貝焼きを堪能。朝は大皿にホタテだけを煮たものが山盛り。思わずこれ全部食べていいの?それではという感じで皿に盛って食べました。大満足です。

残念ながら、ここから先、「仏ヶ浦」やマグロで有名な「大間」へは行っていません。仏ヶ浦には「バケツうに丼」が、大間には、言わずと知れた「マグロ」が待ち構えていたというのに・・・・。

本題に戻りましょう。

恐山はこの市街から15キロほど山を登った場所にあります。

実は恐山という単独の山はありません。

「え!」なんて思った方。そうでしょう。知らないでしょ。

大昔にはありましたよ。ここに山が、現在は火口が落ち込んだ、カルデラ湖になっていて山はありません。このカルデラ湖を宇曽利湖(うそりこ)といいます。この湖の一角にいまだに噴煙が上がる場所があります。この一帯を恐山と呼んでいます。

あたり一面に亜硫酸ガスが噴出しているため、この一帯には硫黄のきつい匂いが立ち込めていて、木々が生えずにはげあがっています。ここ1km四方ぐらいでしょうか。

車で山道を登っていると突然この硫黄臭がしたかと思うと、宇曽利湖が目前に、広がり恐山が見えてきます

この日は朝方から曇っていて、どんよりしていたため雰囲気は抜群!おまけに風もなく、宇曽利湖がまるで鏡のように真平らで神秘的なものを感じました。

しばらく行くとこの宇曽利湖にそそぐ、三途の川に到着です。

 

 

 

 

 

ここには恐ろしげな「脱衣婆(だついばばあ)」いるが橋が架かっているではないか?え?三途の川に橋?確か三途の川は渡し船では?   そう実は平安時代までは川に橋が架かっていたそうです(あの世のことはよくわかりませんが、江戸時代ごろから今のようなあの世の姿が出来上がったといわれています。)。これを渡っていたんですね。看板には罪深き人はこの橋を渡れないと書かれていました。

入り口で500円の入山料を払い、早速、恐山本体へ。

入り口の山門をくぐると、無料で入れる温泉がありました。ただ私はこの硫黄泉の恐ろしさを知っていたので入浴はしませんでした。

何が恐ろしいかって?強烈な硫黄臭が1週間は取れず匂い続け、タオルも使い物にならなくなるのを知っていましたから・・・。(実は長野県の乗鞍温泉がこの手の温泉なんですね)

恐山本堂でお参りを済ませ、いざ恐山へ。

周囲が荒涼とした岩肌が続きます。所々で噴煙が吹き出し、「ゴボゴボ」と音を立てていました。

また硫黄のため金属はあっという間にさびて黒く変色します。

 

   地獄めぐりをしていくと一番奥に「八葉塔(はちようとう)」があり、10mの地蔵尊が片膝を立てて今にも立ち上がりそうに鎮座していました。(これは怖い。まるでガン●の仏像のよう!)

 

 

 

 

 宇曽利湖に降りていくと「極楽ケ浜」があり、希望の鐘と小さな子供を守るように地蔵尊が祭られていました。

ただしこの希望の鐘の地蔵堂の裏にはなぜか人間の手形がたくさん。「怖い!」夜ここを訪れる勇気があった人はご一報ください。

ここ恐山一帯はいわば、地獄めぐりのアミューズメントパークで地獄と天国を生前に一挙に体験できてしまう場所だったのです。

 

遠くに自衛隊のガメラレーダーが見えました。ここは極東の要なんだなと感じさせられるものです。

なんと、近くまで行けるというので行ってみました。

こんなに近くで見ることができます。実はここに来るのには車でしかこれません。え!と思うでしょう。徒歩ならわかるけど?

保安上、徒歩や自転車、バイクでの侵入ができないのです。

ここに来るまでに3か所のバリケードと検問所を通ってきました。当然怪しい奴はNG!

このガメラレーダーは極東を監視する大型のレーダーで、周りの山には方の違うレーダーや通信機器があります。

このレーダーで北朝鮮のミサイルや中国からの領空侵犯機、ロシア軍の侵攻などの監視などをしています。

正式名称はJ/FPS-5といいます。高さが34mもあり真ん中の丸いレドームが亀の甲羅のように見えるため、通称「ガメラレーダー」と呼ばれています。日本には違う場所にこれと同じものが4機もあります。1機約180億円の建設費用がかかるため4機で調達が完了しました。レーダーは敵をいち早く探知するため、真っ先に攻撃目標となるので警戒は厳重。近くで見ると迫力あります。

こんな下北半島、みなさんもぜひ行ってみてくださいね。


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